この『The Way We Walk: Live in Concert』を見れば、新旧のジェネシスファンがみな、待ってた甲斐があったと言うに違いない。56日に及ぶワールドツアーの一環として1992年11月にロンドンのアールズ・コートで行われたコンサートを収録している。このバンドのもっとも豪華なライブ・ツアーの様子が見事によみがえっている。100人を超えるバックステージ・クルーを動員し、巨大ビデオスクリーンと最先端の照明設備を用いたこのコンサートは大規模で壮大なイベントだった。このDVDも同様に、8時間以上あるコンサート映像を2枚のディスクに収めこむという壮大な作業を要した(2時間のコンサートが4つの異なるカメラアングルから収録されたのだ)。 複数のカメラを用いた映像は、まるで最前列からステージ上のすべての動作を見ているようで迫力がある。主役は間違いなくフィル・コリンズだ。飛んだり、跳ねたり、血気盛んな若者のように一心不乱にドラムを連打したりしている。福音主義的アレンジの「Jesus He Knows Me」は特に調和が取れていて楽しめる。ほかには、ジェネシスの大ヒット曲である「Dance on a Volcano」、「Home by the Sea」、「Invisible Touch」なども収録されている。リマスター処理された「Tonight, Tonight, Tonight」の音質は素晴らしい。観客に大人気の「Turn It On Again」はこのショーの最高のエンディングになっている。(John Galilee, Amazon.com)
『Think Tank』はブラーにとって思い入れのある1枚だろう。レコーディング中にオリジナルメンバーのグレアム・コクソンが脱退してしまったのだから。ではこのブラー復帰作がいまひとつかというと、前作同様アイデアのごった煮ながら統一感のある1枚に仕上がっている。 デーモン・アルバーンのソロ・プロジェクト、ゴリラズのド派手ポップと実にエモーショナルな前作『13』に続いての新作は、ソウルフルで微妙な味わいの1枚。ブラーらしいロックナンバーも2曲用意されている。「Crazy Beat」はノリノリの定番「Song 2」を思わせるし、「We've Got A File On You」は短いながら出来が良く、扇動的なパンクバンド、クラスがモロッコの蛇使いと喧嘩しているかのよう。 とはいえ変わった点もやはりある。デーモン・アルバーンのメロディセンスは健在だが、コクソンの破壊的なギターがないせいか『Think Tank』は別のバンドのような印象を与える。モロッコでのレコーディングとデーモンのマリ音楽への傾倒がブラーに変化をもたらした。「Caravan」ではらくだのペースのようなスローリズム、「Gene by Gene」では砂漠を連想させるかのようなクロスリズムと意表を突くサウンドが使われている。今のブラーは正統派ロックではなく自分たち独自の音楽を追及しているようだ。進化しすぎてついていけないと思うファンもいるだろうが、ありのままのブラー、つまり変化し続ける彼らを受け入れることのできるファンには、この『Think Tank』は聴きごたえ十分の1枚だ。(Caroline Butler, Amazon.co.uk)
幼くして両親を亡くした少女ポリアンナは、おばのパレーに引き取られるが、パレーはある過去の事情からポリアンナに冷たくあたる。それでも、父に教えられた「よかった探し」をしながら常に前向きに生きるポリアンナに、町一番の変人ペンデルトンをはじめとした周囲の人々は影響を受けていく。パレーの心もほぐれ始めた矢先、ポリアンナを突然の不幸な事故が襲う…。1986年放送、12作目の「世界名作劇場」だ。 原作はエレナ・ホグマン・ポーターの「少女パレアナ」「パレアナの青春」。あまり知られていない原作だったが、「世界名作劇場」でアニメ化されたことで、そのテーマが一気に人々に知れ渡ることとなった。最近では、このアニメを知らない人でも、「よかった探し」という言葉を普通に使っているくらいだ。 他人の幸せを心から願い、我がことのように喜ぶことができるポリアンナの姿に、何度となく涙してしまう。彼女から優しさを分け与えられ、過去のしがらみや後悔にしばられた大人たちが素直な気持ちを取り戻していく様子にも、心が洗われる。 ちなみにこの作品は「世界名作劇場」シリーズ中唯一、2部構成をとっている。第2部で、第1部のハッピーエンドを帳消しにするような展開になるのがなんとも悲しいのだが…。(安川正吾)
南北戦争で死んだと思われていたサマースビー(リチャード・ギア)が数年ぶりに村へ帰ってきた。しかし、以前は粗野で冷酷だったのに、一転して優しく品格ある人間に変貌していたことに、妻のローレル(ジョイ・フォスター)は喜びつつも、実は彼が本当のサマースビーではないと確信するようになる。そんな折り、街から官憲が現れ、彼を殺人の罪で逮捕してしまうが……。 二大スターの共演で、男女のミステリアスな愛情をサスペンス・タッチで描いた作品。ギアの誠実な演技と、ジョディの円熟した存在感が、いつもながらに素晴らしい。後半は法廷劇となり、男がサマースビーであるかどうかといったかけひきがスリリングに繰り広げられていく。(的田也寸志)
●ビジネスバッグに取り付けて、持ち手を一つにまとめる ●重い荷物で手が痛くなるのを軽減する ●内側に滑り止めが付いているので裏返すとショルダーパッドしても使用できる